こどもの病気について
アトピー性皮膚炎の重症度と血清TARC値
アトピー性皮膚炎の治療では、その重症度に応じてステロイド剤の強さ等を慎重に選択する必要があり、重症度を正確に把握することが不可欠です。
血清中TARC量 は、これまでの検査に比べて、アトピー性皮膚炎の重症化に伴って上昇を示し、病態を反映する検査です。
1) ステロイド外用薬などの塗り方が、上手く行なえているかどうかの確認ができます。
2) 皮膚の状態が数値で表わされるため、目に見える治療目標が持てるようになります。
3) 目だけでは確認できない、皮膚の奥の炎症が残っているどうかの確認ができます。
4) TARC検査を定期的に行えば、適切な治療の確認、湿疹が落ち着いた状態を
維持できているかどうかの確認ができます。
血清TARC値は、健常者とアトピー性皮膚炎の軽症群、中等症群及び重症群の間でいずれにおいても有意な差が認められ、その重症度に応じて増加します。
血清TARC値の基準値
小児(6~12ヶ月) 1367pg/ml未満
小児(1~2歳) 998pg/ml未満
小児(2歳以上) 743pg/ml未満
成人 450pg/ml未満