頭を打った時には、脳にいろいろな変化が起こります。特に頭蓋骨の内側に出血が起きると生命に危険を及ぼすことが多いので注意が必要です。
このような頭蓋内出血(あたまの中の出血)の症状は、頭を打った後すぐに起こることも、1~2日、時には数日経ってから起こることも、またずっと遅れて
時には数ヵ月も経ってから起こることもあります。従って、現在何も症状がなくても注意が必要です。
そこで、次に書いてある注意をよく読んで下さい。そして、手遅れになる前に患者さんを病院へ連れて行くことが非常に重要です。以下のどれかに当てはまるときは、すぐに脳神経外科のある病院へ連れて行ってあげて下さい。
1) 頭痛がだんだん強くなる
2) 吐き気や嘔吐が何回も起きる
3) ぼんやりしている、あるいは放っておくとすぐに寝てしまう
4) 視力が弱くなる、物が二重にみえる
5) 手足の動きがおかしい、しびれ感を訴える
6) けいれんが起こる
7) 熱がどんどん高くなる
なお小さい子供では、強く頭を打った時でも症状が出にくいこともありますが、逆に頭を打った当日や翌日は吐きやすいものです。元気であれば、他の症状に注意して目を離さないように注意してあげて下さい。