子どもの病気には発疹を出す病気は様々ありますが、以下に代表的な病気の説明を記します。
- 突発性発疹症
ほとんどの子供が、生後6ヶ月〜1歳頃に初めての発熱としてかかる病気です。高熱の割に、全身状態は良好ですが、2〜3度かかる子供もいます。3日間程度38〜39℃の発熱が続いた後、解熱すると同時に全身に発疹が出現する。発熱時に熱性痙攣がみられることがあります。
- 麻疹(はしか) 【予防が可能】
発熱と風邪症状(めやに・咳・くしゃみ)で始まり、2-3日後に一旦解熱した後、再び発熱が認められ、同時に発疹が出現します。発疹は初めは紅色の発疹ですが、後に色素沈着が残ります。発疹出現の前後4日間は感染力があります。合併症には中耳炎・肺炎・脳炎などがありますが、予防接種により予防が可能です。
- 風疹(三日ばしか) 【予防が可能】
耳の後ろのリンパ節の腫れと3日間程度の発疹が特徴です。発熱は軽度のことが多いのですが、合併症として関節炎、紫班病、脳炎などがありますが、予防接種により予防が可能です。
- 水痘 【予防が可能】
軽度の発熱と同時に身体に発疹が出現し、その中心に水疱ができます。水泡は、眼の結膜や口の中にまでできることがあります。すべての水泡が痂皮化(かさぶた)するまでは感染力があるので集団生活は控えます。予防接種により予防が可能です。
- 伝染性紅斑(りんご病)
りんご病とも呼ばれ、顔面の頬部に発疹が認められ、1日くらい遅れて、手足に紅斑が出現する。
特に治療は必要ありません。
- 手足口病
手のひらや足の裏などに、発疹や水泡ができます。また、口の中や臀部(おしり)にも発疹や水泡ができます。発熱を認める例は2割くらいです。
- 溶連菌感染症(猩紅熱)
溶連菌感染により、発熱や咽頭痛で発症し、腹痛や嘔吐も時々訴えます。イチゴのようなぶつぶつの舌が認められます。合併症としては、中耳炎・肺炎や、遅れて出現する腎炎があります。
- 川崎病 (MCLS)
川崎病とは『MCLS』とも呼ばれますが、1967年に当時の日赤医療センターにおられた川崎富作博士が発表されたことから『川崎病』と呼ばれます。
原因不明の発熱が5日以上続き、決められた診断基準を満たした場合に川崎病と診断されますが、心臓に血液を送る冠動脈が炎症(血管炎)を起こし、冠動脈瘤を合併することがあります。心臓の専門医がいる病院での入院治療が必要です。
- 伝染性単核症
EBウイルスというウイルス感染により引き起こされます。発熱、リンパ節腫脹、咽頭発赤、発疹などが特徴です。
- アレルギー
薬剤や食物によるアレルギーでも発疹がでます。