2008年10月27日
徳田こどもクリニック:11月2日(日)は診察しますが、3日(月)は休診です。高熱を訴える人がありますが、外来は落ち着いています。インフルエンザワクチンは授乳婦が接種しても支障はありませんし、母乳を通してお子さんに影響を与えることもありません。母親がインフルエンザに罹患すると、母親と乳児は濃厚な接触があるため、母親が体調の異常に気付いたときには、すでに感染しているかもしれません。抗インフルエンザ薬を使用した場合は、薬剤が母乳中に移行するといわれており、投与中の授乳は避けることになっています。インフルエンザには予防が一番です。授乳婦はインフルエンザワクチンを接種しても支障はありません。インフルエンザワクチンは不活化ワクチンというタイプで、ウイルスの病原性を無くしてありますので、体内で増えることもありませんし、母乳を通してお子さんに影響を与えることもありません。一方、母親がワクチンを接種したことによって、乳児に直接のインフルエンザ感染の予防効果を期待することはできません(医療従事者向けQ25参照)。また、ワクチン接種による精子への影響もありませんので、妊娠を希望しているカップルの男性の接種に問題はありません。 授乳期間中にインフルエンザウイルスに感染した場合も、このウイルスは血液中に存在することは極めてまれで、存在した場合でも非常にわずかであると言われています。したがって、母乳中にインフルエンザウイルスが含まれ、母乳を介して乳児に感染を起こすことはほとんど無いと考えられます。 しかしながら、母親と乳児は日常から極めて濃厚に接触しておりますので、飛沫で感染するインフルエンザ罹患中は、乳児に感染するのではないかという不安の声も聞かれます。濃厚接触によってインフルエンザ感染の危険性が増加するというのは事実ですし、また母乳が乳児にとって極めて重要であるというのも事実です。また一方では、インフルエンザ患者は発症前からウイルスを排出しておりますので、母親が体調の異常に気付いたときには、すでに感染しているかもしれません。もちろん発症後の方がウイルス量は多いので、感染の危険は増加するという指摘もあります。こういったことを認識して、個々の状況に応じて現実的に対応することが必要でしょう。少なくとも、手洗い、マスクなどにより可能な限りの予防策をとることは合理的な方法でしょう。なお、抗インフルエンザ薬を使用した場合は、薬剤が母乳中に移行すると言われており投与中に母乳を与えることは避けることとなっています
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