2006年6月22日
「筋肉を付け過ぎると身長が伸びない、って本当ですか?」というのは時々受ける質問ですが、結論から言いますと、医学的根拠のない「誤解」(デマ?)だと思います。こども病院の整形外科の先生にも尋ねたことがありますが、「まったく根拠がない」と言われました。筋肉が付き過ぎると、その収縮力によって、骨が伸びるのを妨げるようなイメージがあるのか、あるいは、間違ってそのように言い出した人がいるのでしょうか?あるいは一般に、背の高い人はスラッとしたイメージがあり、筋骨隆々でしかも身長が高い人というイメージがわきにくいからでしょうか?いずれにしても、そのような医学的データはなく、根拠のない話ですので、そのようなことを理由にして「運動しすぎると、背が伸びなくなる」などというのは、とんでもない話です。運動は成長ホルモン分泌を刺激しますので、どんな運動でも成長にプラスに働きます。ただし、例えば激しすぎるトレーニングを続けて、疲れが翌日になっても取れないような生活を続けていれば、成長にも悪影響があるでしょうが、それはもちろん、筋肉が付き過ぎるからという理由ではありません。それから、運動の種類で唯一気になるのは「重量挙げ」です。「重量挙げ」のトレーニングを続ければ、もちろん筋肉が発達しますが、持ち上げる重さのせいで身体が縦方向に圧迫されて、身長の伸びが悪くなるかどうかは、私も自信を持っては答えられません。徳田こどもクリニック:6月25日(日)は休診です。高熱の患者さんがありますが、ヘルパンギーナや手足口病以外の急性咽頭炎(=風邪)の人が多いようです。『筋肉を付け過ぎると身長が伸びない』という人がありますが、学校のクラブ活動程度であれば、医学的根拠のない誤解だと思います。運動は成長ホルモン分泌を刺激しますので、どんな運動でも成長にはプラスに働きます。しかし、激し過ぎたり、長過ぎる練習は、疲労のため食事も十分に摂れなくなったり、疲れが翌日までも続くような生活であれば、成長にも悪影響があるかもしれません。
当院へのアクセスはこちら