2005年8月29日
お父さんの転勤で海外生活を送るお子さんが増えています。家族で一緒に過ごす海外生活は、お子さんの成長にもきっとプラスになることでしょう。 それでは、いつからお子さんを海外に連れていくことが出来るのか。これは、転勤先の衛生状態や医療環境など様々な面を考慮しなければなりません。 ご質問にある先進国であれば、衛生状態などの心配はいりませんが、お子さんを航空機に乗せる時期についての悩みは多く寄せられます。 航空会社の規定では、生後1週間たてば搭乗可能とされていますが、生後間もないお子さんを長時間搭乗させるのは健康上、望ましくありません。一般には生後3~4か月以降の搭乗が推奨されています。 この時期になればお子さんの首がすわり、長時間の搭乗による負担も少なくなるからです。また、この月齢まで待てば、BCGと三種混合ワクチンの初回を接種できます。ワクチンで防げる結核やジフテリアは、航空機内のように密閉された空間で注意を要するものです。 搭乗中はお子さんのペースで授乳しましょう。機内は乾燥していますが、無理に飲ませる必要はありません。離着陸の際には、耳が詰まって泣き出すお子さんも多いようです。おしゃぶりを口に含ませるなどして耳抜きをすると効果的です。 機内でお子さんを寝かせるためには、出発当日に早起きするなど、少し睡眠不足気味にしておくことをお勧めします。眠りやすくする抗ヒスタミン剤を服用させる方法もありますが、その場合は必ず小児科医にご相談ください。
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