2004年11月13日
子供の睡眠時間は何時間必要?ナポレオンは3~4時間寝るだけで十分だったとか、逆にアインシュタインは10時間以上寝ていたという逸話にもあるように、必要な睡眠時間の長さには個人差があります。短眠、長眠の傾向は遺伝的要素もあるといわれ、同じ兄弟でもよく寝る子やあまり寝ない子がいるなど、赤ちゃんのころからすでに個性があらわれます。このように、睡眠は個人差の大きな生理現象なので、一概に何時間寝ればいいというものではありません。子供の場合、朝から機嫌がよく元気ならば、睡眠は足りているといえます。昼寝も同じように個人差があるので、「必ずしなければいけないもの」ではありません。昼寝をしなくて平気な子供もいるのです。何時までに寝かせればいいの?育児書などに縛られて「9時までに寝かせなければ……」と焦ってしまっては、親のストレスはたまる一方。焦ってイライラするほど、親の気持ちや心の状態が伝わり、子供はなかなか寝てくれません。「○時までに寝かせる」ということにこだわるよりも、子供にとって大切なのは自然な昼夜のリズムに合わせて生活し、毎日、同じ時間に起こして寝かせるといった規則的な寝起きの習慣をつけることです。また、睡眠中はとても無防備な状態になるので、子供が安心して眠れるような快適な環境をつくることが大切です。添い寝をしたり、絵本を読んだり、それぞれ家庭で寝る前の「儀式」を大切にされているパパ、ママも多いことでしょう。体温が下がり始めると眠りにつきやすい状態になるので、寝る前にぬるめのお風呂に入ると寝つきがよくなります。逆に熱めのお風呂は体温を上げてしまうので、寝るまでに時間があるときにしましょう。子供にとって、からだの成長や脳の発達に大切な役割を担っている睡眠。社会生活が24時間体制になり、大人の生活リズムが急激に変化している現代だからこそ、睡眠の役割を理解して、子供の成長のためにできるだけ規則的な寝起きの習慣をつけるようにしたいものですね。
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