2004年6月18日
脂肪吸引手術でおなかの脂肪を大幅に減らしても糖尿病や心臓病の危険は減りません-。こんな研究を米ワシントン大のグループが米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンに16日、発表した。 米国では成人の半数以上が太り過ぎで、年間に推定約四十万件の脂肪吸引手術が行われている。腹部の脂肪の量は糖尿病などと関連があるとされ、まとまった量の脂肪を取り除けば病気の予防にも役立つのでは、との指摘もあったが「やはり地道に減量するしかない」と結論づけた。 グループは、体重100キロ前後で高度の肥満と診断された女性計15人(うち糖尿病患者7人)の腹部から5.4-13.8キロの皮下脂肪を吸引する手術を実施。その後2カ月以上にわたり、インスリンに対する血糖値の反応や、コレステロール値、血圧など糖尿病や心臓病などに関連する10以上の検査を行ったが、手術前と比較して改善はみられなかった。
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