2003年10月14日
歯ぎしり症状によっては、歯のすり減りなどが起こりますので、一度小児歯科の受診をおすすめします。今や子どもの世界もストレス社会。心を察しながら接しましょう。歯ぎしりは、主に睡眠中に上下の歯を強くこすり合わせることでギシギシという音が発生する現象です。その音は苦しそうな、何かを訴えているような感じもあり、そばで寝ているお父さんやお母さんが気になって仕方ないと訴えてこられることがあります。また今回の質問のように、何か異常が起こらないかと心配される場合もあります。 歯ぎしりをそのまま放置していると、こすれ合う歯がすり減ってしまったり、周囲の歯肉がやせる歯肉退縮などが起こってきます。また頑固な場合には、顎関節に痛みが生じたり、歯列形成にも間接的に影響が及ぶことも考えられますので、早めに小児歯科を受診されるのが良いと思います。 歯ぎしり発生のメカニズムについては不明な点が多いのですが、睡眠中いつでも起こるのではなく、脳波に覚醒(かくせい)波の認められるとき、すなわち浅い眠りのときに起こりやすいようです。一般にはかみ合わせの異常、疲労や精神的な緊張(不安やストレス)などが原因と言われています。子どもの場合、生えてきた歯がうまく対合歯(たいごうし)とかみ合わず、かみ合わせようとすると、歯の一部分が先に対合歯と接触(早期接触)してしまい、違和感のあるかみ合わせが生じることがあります。このようなことも、歯ぎしりの原因の一つとして挙げられています。 病院では、かみ合わせを診査し、早期接触などが原因であれば歯の削合を行います。また、歯ぎしりを防止する装置、マウスピースを装着する方法があります。素材はシリコンのようにやわらかく、4歳くらいでも着用可能と思います。これを毎日就寝前に装着し、1~2週間後に取りはずして様子をみます。 家庭では、子どもの不安や緊張を取り除くよう周囲の環境などに気を配り、子どもの話を聞いてあげることなどが大切です。なぜなら、最近の子どもの世界は、大人の世界以上にストレス社会であるといいます。日常のなにげない出来事が思いもかけない精神的なストレスとなっている場合もあるのです。徳田こどもクリニック:子どもの歯ぎしりは、かみ合わせの問題、疲労や精神的な緊張などが原因となります。治療としては、子どもの不安・緊張を取り除くように気を配り、子どもの話を聞くことが大事です。症状が長引くと、こすれ合う歯がすり減ったり、周囲の歯肉がやせる歯肉退縮なども起こり、顎関節に痛みが生じたり、歯列形成にも影響が及ぶ可能性があります。この場合は、小児歯科の受診をお勧めします。
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