2003年6月24日
軟膏剤、クリーム、ローション剤の使い分けは? ■ 病変部位の症状の違い等により,軟膏剤,クリーム剤,ローション剤の使用区分を行います。古典的な剤形の概念では,表のような使い分けが行われていましたが,近年の剤形では厳密な意味で軟膏剤,クリーム剤の区分が不明瞭となってきており,必ずしも明確な使用区分はできなくなってきています。しかし,基本的には,軟膏剤は比較的全般的な症状に使用し,乾燥した症状,慢性的な症状等に適し,クリーム剤は紅斑,丘疹等急性病変に適します。 軟膏基剤は,皮膚保護作用,角質や痂皮の軟化・除去作用,上皮化促進作用があり,刺激性は少なく,乾燥面,湿潤面,潰瘍面に使用できる適応範囲の広い基剤ですが,水洗できず,べとつき感があり,衣服を汚すことが欠点です。 クリーム剤(乳剤性基剤)は,薬剤の皮膚浸透作用が強く,使用感もよく,O/W型は水洗できます。しかし,W/O型は水洗しにくい欠点があります。 ローション剤は,病巣部を乾燥させ,薄い被膜を生成し保護する作用があり,有髪部に塗付しやすく,塗付する場合の機械的な刺激を与えない利点があります。急性期の症状,特に,浮腫性紅斑や漿液性丘疹等に適します(http://mtxrrmkorogmormormffkgtr.shionogi.sl.m3.so-net.ne.jp/member/docs/steroid/s23a.htm)。
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