1.ロタウイルス胃腸炎について
- ロタウイルス胃腸炎は、乳幼児に多く起こるウイルス性の胃腸炎です。ロタウイルス胃腸炎の原因「ロタウイルス」は全世界に広く分布し、衛生状態に関係なく世界各地で感染が見られます。
- ロタウイルス胃腸炎の多くは突然のおう吐に続き、白っぽい水のような下痢を起します。発熱を伴うこともあり、回復には1週間ほどかかります。また、ほとんどの場合は特に治療を行わなくても回復しますが、時に脱水、腎不全、脳炎・脳症などを合併する事もあり、症状が重く脱水が強い場合には入院が必要となることもあります。
- 日本でのロタウイルス胃腸線の発生は冬~春に多く、主に生後3~24ヵ月の乳幼児に起こりますが、ピークは生後7~15ヵ月です。生後3ヵ月までは、母親からもらった免疫によって感染しても症状が出ないか、症状があっても軽く済みますが、生後3ヵ月以降に初めて感染すると重症化しやすくなります。実際に、ロタウイルス胃腸炎は、小児急性重症胃腸炎の原因の第一位で、受信した人の10人に1人が入院する、という報告もあります。
- ロタウイルス胃腸炎の重症化は、ワクチン接種によって防ぐことができます。